ジャスケイド®錠(一般名:ネランドミラスト)が新たな経口の肺線維症治療薬として欧州連合での承認を取得 | Boehringer Ingelheim JP

ジャスケイド®錠(一般名:ネランドミラスト)が新たな経口の肺線維症治療薬として欧州連合での承認を取得

和訳リリース, 2026年07月27日

報道関係者向け情報

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当プレスリリースについて

この資料は、ドイツのベーリンガーインゲルハイム(Boehringer Ingelheim GmbH)が7月17日に発表したプレスリリースをもとに日本語に翻訳したものです。なお、日本の法規制などの観点から一部、削除、改変または追記している部分があります。この資料の内容および解釈については英語のオリジナルが優先することをご了承ください。

2026年7月17日 ドイツ/インゲルハイム

ベーリンガーインゲルハイムは7月17日、欧州委員会(EC)より、特発性肺線維症(IPF)および進行性肺線維症(PPF)の成人患者に向けた治療薬として、ジャスケイド®錠(一般名:ネランドミラスト)の製造販売承認を取得しました。これによって、欧州連合(EU)においてIPFでは10年以上ぶり、PPFでは5年以上ぶりの新薬の承認となります。ジャスケイド®錠は、臨床試験で有効性と安全性に関するデータが確認されたファースト・イン・クラスの経口ホスホジエステラーゼ(PDE)4B阻害剤として、重要なアンメットニーズに応えます。

ベーリンガーインゲルハイムの医療用医薬品事業担当取締役 兼 取締役会会長のシャシャンク・デシュパンデは、次のように述べています。「このたびの承認により、有効性と安全性のデータを有し、長期的な服薬継続への貢献が期待できるジャスケイド®錠を、IPFおよびPPFと共に生きる患者さんが長く待ち望んでいた新たな治療選択肢として、EUの医師に届けることができます。この重要なマイルストーンの前進は、肺線維症に対して早期の介入が必要であるという認識を広める契機でもあります。肺線維症は進行性の疾患であり、患者さんにとっては一瞬一瞬が大切な時間であることから、早期に症状に気づき、診断を受けることは極めて重要です」

このたびのECによる承認は、IPFおよびPPFを対象として実施された大規模な国際共同第3相試験であるFIBRONEERTM試験の結果に基づく、本年5月の欧州医薬品委員会(CHMP)による承認勧告を受けたものです1,2。ネランドミラストは、FIBRONEERTM-IPF試験およびFIBRONEERTM-ILD試験の2つの臨床試験において、主要評価項目である52週時の努力肺活量(FVC)のベースラインからの絶対変化量(mL)について、プラセボと比較して有意な呼吸機能の低下抑制を示しました1,2。いずれの試験においても、重要な副次的評価項目は達成されませんでしたが*、FIBRONEERTM-ILD試験では名目上有意な死亡率の低下が確認されました1,2。また、FIBRONEERTM-IPF試験における有害事象による投与中止率は、プラセボ群(13.0%)、ネランドミラスト18mg群(16.1%)、9mg群(13.5%)であり、FIBRONEERTM-ILD試験では、プラセボ群(11.7%)、ネランドミラスト18mg群(11.3%)、ネランドミラスト9mg群(9.9%)でした1,2。

エラスムスMC大学医療センターの呼吸器内科医であるMarlies Wijsenbeek教授は次のように述べています。「IPFとPPFの管理において最も困難なことのひとつは、副作用によって患者さんが早い段階で治療を中止せざるを得ないことです。ネランドミラストは、FIBRONEERTM試験において忍容性と呼吸機能の低下抑制に関するデータを示し、患者さんの治療継続への可能性を示しました。これはEUの患者さんが長らく待ち望んできた重要な治療の進歩です。また、継続的な肝機能モニタリングの負担がなくなることも患者さんにとっては前進です」

EUにおけるIPFとPPFの患者数は合計で50万人以上とされます5。いずれの疾患も、進行性かつ不可逆的な肺の線維化に伴う不可逆的な呼吸機能の低下を特徴とし、多くのがんより死亡率が高く6,7,8、患者さんの約半数が診断から5年以内に死亡すると報告されています7,9,10。一方で、下痢や悪心、嘔吐などの副作用によって、多くの患者さんが既存治療の開始を遅らせたり、治療を中断しており11,12,13、特にIPF患者さんでは約半数が6カ月以内に治療を中止しています13。

Federation of European Scleroderma Associations(FESCA:欧州強皮症協会連合)会長のSue Farrington氏は次のように述べています。「IPFやPPFのような進行性かつ不可逆的な肺疾患と診断されたときに、患者さんが最も懸念することは、治療の選択肢が尽きてしまうことです。このたびの承認は、EUのIPFおよびPPFの患者コミュニティにおいて、長らく待ち望まれていた画期的な出来事であり、さらには進行性の肺線維症を引き起こす可能性のある全身性強皮症やその他の疾患とともに生きる人々に新たな希望をもたらすものです。治療を継続し、肺機能を維持できる治療薬を利用できることは、患者さんとその家族にとって安心感と希望をもたらすでしょう"

特発性肺線維症(IPF)および進行性肺線維症(PPF)について

特発性肺線維症(IPF)および進行性肺線維症(PPF)は、肺の線維化組織が蓄積して不可逆的となり、肺が酸素を取り込み、血液中へ移行させる能力が低下する疾患です14,15,16。呼吸機能は、ひとたび失われると回復しません。IPF、PPFの徴候と症状には、慢性的な空咳、息切れ、倦怠感、バチ状指(手足の指先が幅広く丸くなる)などがあります4,16。

IPFの根本的な原因は特定されていません14。IPFは、主に50歳以上の男性に多く見られます17。

PPFでの肺の繊維化は、関節リウマチ、全身性強皮症(全身性硬化症)などの基礎疾患が原因である場合や、アスベストやカビなどの物質の吸入・曝露が原因である場合、または原因不明(特発性)の場合などがあり、治療を行っているにもかかわらず呼吸機能が悪化します15。

IPFとPPFの患者数は全世界で最大920万人とされ5,18、約半数の患者さんが診断から5年以内に死亡しており6,7,8、多くのがんよりも致死的な病気となっています7,9,10。

ネランドミラストについて

ジャスケイド®錠(一般名:ネランドミラスト)は、抗線維化および免疫調整作用を有する、ホスホジエステラーゼ(PDE)4Bに対する選択性の高い経口阻害剤であり、特発性肺線維症(IPF)および進行性肺線維症(PPF)の治療薬として米国、中国、アラブ首長国連邦(UAE)、日本、タイ、英国、ブラジル、欧州連合(EU)で承認されています。

IPFおよびPPFにおけるネランドミラストの薬事承認申請は、その他諸国でも審査中であり、2026年中に追加で承認が得られる見通しです。

ベーリンガーインゲルハイムはリウマチ性疾患である全身性硬化症(全身性強皮症)および筋炎におけるネランドミラストの開発も進めています。

*FVCは肺機能の指標であり、単位はmL

**重要な副次評価項目は、試験期間中の特発性肺線維症(IPF)/間質性肺疾患(ILD)の初回急性増悪、呼吸器疾患による初回入院、または死亡のいずれかが発生するまでの期間

ベーリンガーインゲルハイムについて

ベーリンガーインゲルハイムは、人と動物の健康に貢献するバイオ製薬企業です。研究開発における業界トップクラスの投資を行い、アンメットメディカルニーズの高い分野で、より長くより良い生活を送ることを可能にする画期的な治療法の開発に注力しています。1885年の創業以来、ベーリンガーインゲルハイムは株式を公開しない独立した企業形態により、長期的な視点を維持し、バリューチェーン全体にサステナビリティを組み込んだ活動を行っています。より健やかでサステナブルかつ公平な未来を築くため、約5万4,300人の社員が130以上の市場で活動しています。