日本ベーリンガーインゲルハイム、新たな肺線維症治療薬「ジャスケイド®錠」を発売 | Boehringer Ingelheim JP
日本ベーリンガーインゲルハイム、新たな肺線維症治療薬「ジャスケイド®錠」を発売
日本/東京, 2026年07月15日
- 経口ホスホジエステラーゼ(PDE)4B阻害剤「ジャスケイドⓇ錠」が特発性肺線維症(IPF)および進行性肺線維症(PPF)の治療薬として発売
- IPFにおいては10年以上ぶりとなる新薬の登場
報道関係者向け情報
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2026年7月15日 日本/東京
日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役 医薬事業ユニット統括社長:荻村正孝、以下、「日本ベーリンガーインゲルハイム」)は、抗繊維化作用および免疫調整作用を有する経口のホスホジエステラーゼ4B(PDE4B)阻害剤であるジャスケイド®錠18mgおよび9mg(一般名:ネランドミラスト、以下ジャスケイド®錠)を「特発性肺線維症」および「進行性肺線維症」を適応症として2026年7月15日に発売しました。
ジャスケイドⓇ錠は、特発性肺線維症(IPF)患者を対象とした第3相FIBRONEERTM-IPF試験および進行性肺線維症(PPF)患者を対象とした第3相FIBRONEERTM-ILD試験の結果に基づき、2026年5月18日に国内での医薬品製造販売承認を取得しました。いずれの試験においても、プラセボと比較して、52週時の努力肺活量(FVC:呼吸機能の測定指標)のベースラインからの絶対変化量(mL)の低下を有意に抑制し、主要評価項目を達成しました1,2。また、上記2つの試験において重要な副次評価項目は達成されませんでしたが*、両試験の併合解析において、既存治療薬を併用せずにネランドミラスト18mgの投与を受けた患者では、プラセボと比較して59%の死亡リスクの低下が名目上有意な差(5%有意水準では有意)で示されました3。
両試験での副作用発現率は、FIBRONEERTM-IPF試験ではネランドミラスト18mg群、9mg群、プラセボ群でそれぞれ50.5%、44.6%、35.6%、FIBRONEERTM-ILD試験ではネランドミラスト18mg群、9mg群、プラセボ群でそれぞれ44.5%、38.7%、32.1%でした。そのうち、最も多く見られた副作用は下痢と体重減少でした。その発現割合はFIBRONEERTM-IPF試験ではネランドミラスト18mg群、9mg群、プラセボ群でそれぞれ、下痢が34.2%、22.2%、9.9%、体重減少が6.4%、3.8%、3.6%、FIBRONEERTM-ILD試験においてはネランドミラスト18mg群、9mg群、プラセボ群でそれぞれ下痢が27.1%、20.9%、13.0%、体重減少が4.4%、2.5%、1.8%と報告されました4。
*両試験において、重要な副次評価項目(IPFまたは間質性肺疾患(ILD)の初回急性増悪、呼吸器疾患による初回入院、または死亡のいずれかが最初に発生するまでの期間(複合評価項目))は、どちらの試験においても達成されませんでした1,2。
IPFおよびPPFは、肺の線維化組織が蓄積して不可逆的となり、血管から酸素を取り込みにくくなる進行性の難病です5,6,7。主な徴候および症状として、慢性的な空咳、息切れ、倦怠感、バチ状指(手足の指先が幅広く丸くなる)などで、呼吸機能は、ひとたび失われると回復しません8,9。IPFは主に50歳以上の男性に多く10、日本における患者数は、IPFは約1万数千人~3万人11、PPFは5万人未満と推定されています**。
ILDの原因ごとのPF-ILD推定患者数、PPFガイドライン基準、INBUILD試験基準等のPF-ILDの基準それぞれを満たす患者集団に係る情報等に基づき推定
日本ベーリンガーインゲルハイム 代表取締役 医薬事業ユニット統括社長 荻村正孝は次のように述べています。「このたび、肺線維症の新しい治療選択肢を患者さんにお届けできるようになったことを大変うれしく思います。患者さんのおよそ半数が診断から5年以内に死亡していることから12,13,14、多くのがんと同様に致死的な病気とされる一方で15,16、IPF患者では胃腸や肝臓への副作用の懸念から、特に高齢者を中心に患者さんの約3分の1が投薬を受けていません17,18。また、治療を開始した患者さんでも、多くが早期に服用を中止してしまうことで病状の進行リスクにさらされおり5、新たな治療選択肢の登場が望まれていました。ジャスケイド®錠が患者さんに適切に処方・投与されるよう適正使用の推進に努め、肺線維症患者さんのQOL向上に貢献するとともに、今後も患者さんのアンメットニーズに応えるために尽力してまいります。」
ジャスケイド®錠 製品概要
| 販売名 | ジャスケイド® 18 mg/9mg錠 |
| 一般名 | ネランドミラスト |
| 効果・効能 | 特発性肺線維症 進行性肺線維症 |
| 用法・用量 | 通常、成人にはネランドミラストとして1回18mgを1日2回経口投与する。 なお、患者の忍容性に応じて、1回9mg 1日2回に減量することができる。 |
| 薬価 | ジャスケイド® 18mg 1錠 8,363.00円/9mg 1錠 4,190.10円 |
| 承認日 | 2026年5月18日 |
| 薬価収載日 | 2026年7月15日 |
| 発売日 | 2026年7月15日 |
| 製品写真 |
ベーリンガーインゲルハイムについて
ベーリンガーインゲルハイムは、人と動物の健康に貢献するバイオ製薬企業です。研究開発における業界トップクラスの投資を行い、アンメットメディカルニーズの高い分野で、より長くより良い生活を送ることを可能にする画期的な治療法の開発に注力しています。1885年の創業以来、ベーリンガーインゲルハイムは株式を公開しない独立した企業形態により、長期的な視点を維持し、バリューチェーン全体にサステナビリティを組み込んだ活動を行っています。より健やかでサステナブルかつ公平な未来を築くため、約5万4,300人の社員が130以上の市場で活動しています。
詳細は、下記をご参照ください。
References
1 Richeldi, et al. NEJM. 2025;392:2193-2202.
2 Maher T, et al. N Engl J Med. 2025;392(22):2203-2214.
3 Oldham J, et al. (2025) Efficacy, safety and tolerability of nerandomilast in patients with pulmonary fibrosis: pooled data from the FIBRONEER-IPF and FIBRONEER-ILD trials. Poster, ERS 2025.
4 日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社.ジャスケイド錠9 mg/18 mg添付文書.東京; 2026年.
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8 日本呼吸器学会びまん性肺疾患診断・治療ガイドライン作成委員会,「特発性間質性肺炎の診断・治療ガイドライン2022」2022
9 日本呼吸器学会、日本リウマチ学会、「膠原病に伴う間質性肺疾患診断・治療指針2020」2020
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